映画「ユージュアル・サスペクツ」

2025/12/19

趣味の話と雑談

 


今日は30年ぶりかに見返した映画「ユージュアル・サスペクツ」のご紹介です。

「どんでん返し」映画の火付け役ともいえる作品で、今でもとても人気のある作品でもあります。



映画 ユージュアル・サスペクツ



*このインフォグラフィックはGoogleAIツール(Nano Banana pro)を使用して生成された画像です。ご了承ください。



【内 容】

カリフォルニア州サンペドロの埠頭で起きた麻薬密輸船の爆発炎上事件。 

捜査当局は、事件の生存者である足の不自由な詐欺師、バーバル・キントの証言に望みを託します。 

話は6週間前に遡り、偶然の逮捕で顔を合わせた5人の常習犯たちが、巨大な犯罪組織に組み込まれていく過程が語られます。

彼らを裏で操っていたのは、冷酷で顔を知る者がいないという伝説的なギャング『カイザー・ソゼ』

ソゼの要求は、事件の夜に船にあった麻薬を奪うことでした。 バーバル・キントは、その恐ろしい男が絡んだ事件の一部始終を、断片的に語り始めます。

刑事たちはバーバルの証言を疑いつつも、ソゼという存在に翻弄されます。 

『カイザー・ソゼ』彼は本当に伝説の男なのか、それとも誰かが作り上げた虚像なのか?


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すべての手がかりと証言、現実と回想場面が絡み合い、最後に真実が明らかになる時、 映画史上最も鮮やかなトリックに騙されていたことに驚愕。

30年くらい前の作品ですが、ユージュアル・サスペクツが「映画史上最も有名な驚愕のラスト」と2025年になっても多くの映画ファンに言われるのにも納得です。

傑作サスペンスであり、巧みなストーリーテリングと心理戦も見事なミステリー映画の金字塔です。


相関図のポイント


映画『ユージュアル・サスペクツ』の登場人物は、物語の核心である「誰がカイザー・ソゼか?」というミステリー部分が複雑に絡み合っています。


5人の常習犯

バーバル・キント、キートン、マクマナス、フェンスター、ホックニーの5人は、たまたま逮捕され、そこから共通の犯罪計画を立てて行動を共にする運命共同体となります。

捜査官 vs バーバル

捜査官のクージャンは、唯一の生き残りであるバーバル・キントから事件の全貌を聞き出す立場です。物語のほとんどは、この聴取室での二人のやり取りとバーバルの回想で構成されています。

ソゼの影

5人の行動の背後には「カイザー・ソゼ」という絶対的な存在があり、彼らの犯罪はそのソゼの意向によって引き起こされたと語られます。


この映画の相関図の面白さは、バーバルの語る相関図が『真実か?』『自分が助かるための嘘なのか?』という点であり、ラストのラストまで視聴者には真実が読めないくらいの巧みなトリックにもあると思っています。


ラストの「どんでん返し」ブームの火付け役


映画「ユージュアル・サスペクツ」は第68回アカデミー賞 (1996年)で主要2部門を受賞しました。


助演男優賞

ケヴィン・スペイシー

オリジナル脚本賞

 クリストファー・マッカリー


また『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)は、その後の「どんでん返しブーム」の火付け役の一つとして、映画史において非常に重要な作品とされています。

この映画の成功以降、ラストに驚愕の真実や、それまでの物語の前提を根底から覆すような展開を持つ作品が、世界的に増えていきました。

『ユージュアル・サスペクツ』が与えた影響は、単なるどんでん返しで「驚き」を観客に提供するだけでなく、観客が作中で提示された情報を「疑うという体験」をエンターテイメントとして確立した作品でもあります。

映画の全編にわたって、ラストの真実へと導くための緻密な伏線が張り巡らされており、その伏線回収も見事。

それがアカデミー賞オリジナル脚本賞受賞の要因でもあるのかもしれませんね。

そして、リピート鑑賞を誘う質の高いオリジナル脚本は、今でもとても評価されています。



どんでん返し 私のおススメ映画のご紹介


『ユージュアル・サスペクツ』が口火を切り、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、そのブームを決定づけた代表的な作品が次々と公開されヒットしました。

その中から、私が個人的に好きな作品をご紹介します。


セブン (1995年)

ブラッド・ピット主演の言わずもがな大ヒット作品でもある「セブン」

この映画の連続〇人事件のテーマは、キリスト教における「七つの大罪」です。

ちょっと日本人には馴染みのない「七つの大罪」かもしれませんが、事件の解決後に待ち受ける、予測不能な展開。

ラストシーンは衝撃的です。

この映画でも「ユージュアル・サスペクツ」に出演していたケヴィン・スペイシーが犯人役として見事なまでの演技を披露しています。


真実の行方 (1996年)

リチャード・ギア主演

この映画がデビュー作とは思えないエドワード・ノートンの演技に誰しもが驚愕します。

多重人格の容疑者の「本性」が明らかになる瞬間の演技は圧巻です。

ラストシーン、弁護士役のリチャード・ギアの何とも言えない複雑な表情が今でも頭の中に残っています。私のおススメの映画でもあります。


シックス・センス (1999年)

映画を見終わった後、もう一度すぐに見返したくなる映画の決定版。

物語の核心に関わる主人公の設定が根底から覆って答え合わせしたくなります。

主演のブルース・ウィリス、子役のハーレイ・ジョエル・オスメントの可愛さと確かな演技力。

「I see dead people.(僕には死んだ人が見える)」

霊の見える少年と精神科医のキズナ。

ラストの驚きも有名なのですが、その後にとても素敵なシーンも待っています。


ファイト・クラブ (1999年)

どんでん返し作品常連のようなブラッド・ピットとエドワード・ノートンのダブル主演映画です。

映画を見ながら「なんか怪しい」と思わせるシーンは多々あるのですが、ラストのラストで明かされる主人公とキーパーソンの驚愕の関係性に「そうきたか」と思わず唸る作品です。



今回ご紹介した映画は王道作品ばかりですが、時間を忘れてあっという間に見終わって、その後に「もう一回見たくなる」作品だと思うので、是非一度見てみて下さいね。



ケヴィン・スペイシーの現在


「ユージュアル・サスペクツ」で演技力に高い評価を受けたケヴィン・スペイシー。

アカデミー賞も助演男優賞(同作品)主演男優賞(アメリカン・ビューティー)で2度受賞していました。

しかし、2017年以降、複数の男性からの性的暴行やセクシャルハラスメントの告発が相次ぎ、キャリアに大きな影響を与えてしまいました。


最初の告発とカミングアウト(2017年)

俳優のアンソニー・ラップ氏が、14歳の時にスペイシー氏から望まない性的な誘惑を受けたと告発しました。

この際、スペイシー氏は「酔った上での不適切な行為だったであろう」と謝罪する声明を発表し、同時に同性愛者であることを公表しました。しかし、このカミングアウトは、性的暴行疑惑から目を逸らせるためではないかとして、一部コミュニティから批判を浴びました。

この告発をきっかけに、出演していたドラマ『ハウス・オブ・カード』の製作が中断され、最終的に番組から解雇され、製作会社から約41億円(3,100万ドル)の賠償金を支払うよう命じられています。


アンソニー・ラップ氏との民事訴訟(米国)

ラップ氏が起こした4,000万ドルの民事訴訟では、2022年10月にニューヨーク連邦地裁の陪審により、スペイシー氏側の勝訴(原告側の訴えが棄却)となりました。

ラップ氏の証言において、事件が起こったとされる1986年当時のスペイシー氏のマンハッタンのアパートの間取りや場所について、不正確な記述や矛盾があることが指摘されました。

ラップ氏が複数ある部屋の1つ(ベッドルーム)だと主張したのに対し、当時のケヴィン・スペイシーが住んでいたのはスタジオアパート(ワンルーム)だった可能性など、事件現場に関する細部の記憶が曖昧であることが、弁護側によって強調されました。

陪審団は、わずか90分間の審議で「スペイシー氏は責任がない(Not Liable)」という評決を下しました。


アンソニー・ラップ氏以外に訴えられていた12件の民事訴訟でも、2023年7月に行われた裁判で9件全ての性的暴行容疑について無罪と判断され、残りの容疑も却下されました。

しかし無罪判決以降にも新たな訴えを起こされているそうですが、その訴えの裁判は2026年に審理される予定になっています。


ケヴィン・スペイシーは最近のインタビューで、法廷闘争による経済的な困難から「ホームレス状態」にあることを語っていました。

彼はこの騒動で莫大な財産を失い、信頼も失いました。

しかし、2025年5月には、フランスのカンヌ国際映画祭にあわせた慈善イベントに出席し、生涯功労賞を受賞しました。

「また仕事ができるのは本当にうれしい」と語り、復帰への強い意志を見せています。

現在は、かつてのようなハリウッドでの華々しい活躍からはほど遠い状況で経済的にも苦しく「文字通り家がない」状態で生活を送っているようですが、無罪判決以降は業界内には彼を再び仕事に戻したいと考える人物もいると述べており、今後の活動が注目されています。


まとめ


今日は何十年ぶりかに改めてみた映画「ユージュアル・サスペクツ」のご紹介でした。

この作品は1回しか見たことなかったんですが、今回はAmazonプライムビデオで配信されていたので、一度見て「どんでん返し」の結末を知ってから、もう一度見直したりしました。

今は何度でも見返せる良い時代ですね~

それにしても「サスペクツ」という言葉に馴染みがないので、何度も「サツペクツ」「サスペクト」などと打ち間違えてしまった(笑)

サスペクト=容疑者(単数)サスペクツ=容疑者たち(複数)

という意味だそうです。

映画のタイトル「ユージュアル・サスペクツ」(The Usual Suspects)を直訳すると、「いつもの容疑者たち」または「お馴染みの容疑者たち」という意味になるんだそう。

これは、映画の冒頭で警察に集められた、前科のあるお馴染みの犯罪者たちを指しているそうです。


今から30年前の作品ではありますが「どんでん返し」映画の火付け役でもある作品。

「カイザー・ソゼ」とはいったい誰なのか?

是非一度見てみて下さい。


 


今日も読んで下さりありがとうございました。



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