私が実家の掘っ立て小屋の庭の草むしりをしながら、時々パイプ椅子に座って休憩している場所があります。
私がパイプ椅子に座って休憩していても、チラッと私の方に顔を向けるだけで堂々と目の前を通り過ぎていく、白い猫。
その猫は、私の休憩している先の日当たりのいい場所で平然と日向ぼっこして、日向ぼっこに飽きると、またどこかに消えていきます。
いつも臆することなく平然と人間の前を通り過ぎる猫。
名前は『かため』私が勝手に名付けました。
かためは、名前の通り左目にケガしてしまったのか開いていません。
パッと見、ネコ界のロロノア・ゾロ(漫画ワンピースにでてくる)のよう。
理由はわかりませんが、動物同士の戦いで片目を失ってしまったのかもしれません。
実家の周りや近くには、畑や雑木林がけっこうある場所なので、たぬき、ハクビシン、あなぐま、ラスカル(あらいぐま)サル、そしてイノシシなどの獣も出没します。
子供の頃は、近所の栗林や桑の木畑などに野生のシカが出没して大騒ぎになった記憶もあります。
大人になってからは一度も獣たちに遭遇したことはないのですが、ご近所さんや父親の話では、今でも野生の獣たちに畑の農作物が被害にあったりしているみたいです。
獣たちを直接見かけはしないけど、夏の夜なんて窓を開けて網戸にしていたりすると、獣特有のなんともいえない獣臭がすることがあります😅
近くで獣の鳴き声などは聞こえないので、遠くの雑木林の方から風に乗って獣臭が流れてくるのかもしれないけど、この獣臭がすると臭いだけなのに……
結構怖いです。
かため以外の猫も見かけることはありますが、他の猫は人間の姿を見たらすぐに逃げてしまいますが、かためだけは人間の姿を見てもマイペースで我が実家の庭を闊歩しています。
その歩く姿は堂々としていて、小さい猫なのにカッコいいんです。
かためは、きっとサバイバルな環境の中で頑張って生きているんだと思う。
ノラ猫と言うサバイバルの中で自力で生きているからこそ、かためはあんなに堂々としているのかもしれない。と思ったりしていました。
そんなかためが、時々水を飲んでいる桶に、朝、植木に水を撒くついでに綺麗な水を入れておいてあげる。
ノラ猫の為に桶に水を入れていたりすると、口うるさい子供部屋おじさんの兄が文句言うかな。と思ったのですが、私が実家を3~4日留守にしてまた実家に戻っても、その桶の水が綺麗なので、私が実家にいない時は兄が桶に綺麗な水を入れていたみたい(笑)
人間が生きていくだけで精一杯な我が家では、かためを家族として受け入れてあげることは出来ないし、かための方も人間にすり寄ってきたりは絶対にしない。
そんなかためを、隣人みたいな存在として見守りたいと思っていました。
でも、最近かための姿を見かけなくなりました。桶の水を飲みにも来ない。
お気に入りの日向ぼっこをする場所にも来た形跡がありません。
他にどこかお気に入りの場所が出来たのかな?そう思っていました。
でも、先日お隣さんと世間話をしながら「白い猫、最近見かけないね」とそれとなく聞いてみたら、ずいぶん前にお隣さんの庭で猫がケンカしているような鳴き声が夜中にしていたと思ったら、翌朝庭に白い猫の毛が大量に散らばっていたそうです。
そういえば、かためを見かけなくなってから、茶トラの猫を実家の庭先でもよく見かけるようになりました。
かためは……縄張り争いに負けてしまったのかな。
そして縄張りだった場所を追い出されて、また居場所を求めてどこかを彷徨っているのかもしれない。
居場所は見つかったのだろうか?
無事なのだろうか?
また、キズを負ってないだろうか?
実家の地域にも保護猫など連絡できるNPOがあったり、もっとノラ猫保護のことを調べてあげていれば……
私自身が、ねこちゃん1匹助けてあげられない情けない人間でなければ……
ノラ猫のかためを救ってあげれなかった罪悪感で、かためが水を飲んでいた桶を見るたびに胸が痛かった。
先日、兄にお隣さんから聞いた話をして「かため、縄張り争いに負けちゃったみたい。どこに行っちゃったのかな?無事かな?」と私が言ったら、兄が……
「あいつノラじゃないよ。○○さんの婆さんとこの庭で寝っ転がってんだろ」と……
ん……? 飼い猫だったの~⁉😆
その後、回覧板を回す時に、○○さんのお家の庭をそっと覗いてみたら、かための姿を無事に発見しました‼
縁側に座るおばあちゃんと一緒に、数匹の猫に交じって日向ぼっこしていました。
かためが無事でホッとしました!人騒がせな奴め(笑)
ただ、兄とかためのことを話していたら、かためはネコ界の縄張り争いには負けてしまった模様。
なので茶トラがうろついている場所には、今後かためがうろつくことはもうないようです。
少し寂しい気もしますが、それが野生(飼い猫だけど)の掟なんでしょうね。
ちなみに茶トラも飼い猫らしいです。
できれば、首輪は付けて欲しいですね。余計な心配しなくて済むので。
ですが、私の勝手な妄想からの心配だっただけなんですけど(笑)
人間の世界にも縄張り争いはあるように、猫の世界にもあることを知った出来事でした。
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